ミラーレスしか知らなかった私がコンデジで衝撃を受けたこと〜SONY VLOGCAM ZV-1をオススメする理由〜【レビュー】
こんにちは。Abashiri Life CreatorのALC(アルク)です。
先日、コンデジはフルサイズより優れているんだよという旨の記事を書きました。
今日は、逆にコンデジの中だけで性能を比較していきたいと思います。
私は、これまでひたすらにSONY ZV-1を推してきました。
私は、ミラーレスカメラからこの世界に入っており、コンデジは買ったことがありませんでした。しかし、借りる機会があったり、今でも職場でコンデジが使われています。
ミラーレスカメラしか知らない人間がコンデジを使った時、逆の意味でその性能に衝撃を受けたものです。
今日は、ミラーレスから入った私がコンデジを使ってなぜ衝撃を受けたのか、その上でなぜZV-1が凄いと思ったのか解説していきます。
順番に解説していきます。なお、比較のコンデジはあくまで私がこれまで使ったことのあるコンデジであり、最新モデルに関してはその限りではない可能はある(RICOHのGRとか)のでご了承ください。
露出はいじれない
これはびっくりしましたね。露出3大要素である、F値、シャッタースピード、ISOはいじれません。目の前の画に対して、シャッターを切るのみです。かろうじて、ISOだけ通常モードと夜間モードというのがあります。あとは内蔵フラッシュで補うしかありません。
内蔵フラッシュも真正面に固い光を与えるだけなので、硬い光の画になっちゃいます。
表現するならこんな写真ですかね。
もちろん、これが悪いわけではなく、この表現をうまく使う方法もあります。とはいえ、フラッシュが活躍するシーンは限定的ですね。
ZV-1は、コンデジの中でも例外でF値が開放F1.8~2.8まで下げられるので暗いところでの対策も、ボケを活かした写真も撮れます。
シャッタスピードをいじれるのでこんな写真表現も撮れたりします。
コンデジの夜間モードのISOっていくつなんでしょうね。
いじれないということは、露出を考えずに構図に集中できるという利点はありますが、露出3大要素がいじれないということに衝撃を受けたのと、表現の幅がやはり狭まります。
AFの挙動
コンデジは、暗くなるとAFが弱くなります。
挙動としては、一度すべての距離でフォーカスを当ててからカメラ内でピントで一番良いと判断したピントでシャッター切れます。
おまけに露出を維持するために内部でシャッタースピードを長くしているんでしょうね。シャッターを切っても、内部ではしばらくシャッターが降りないので自分のタイミングで画を切り取ることができません。
シャッターを切ってから、かなりタイムラグが生じるんです。これだと撮りたい瞬間に撮れません。
ZV-1はAFの速さは申し分ないどころか、フォーカスエリアとフォーカススタンダードでAFをコントロールし、撮影者が自らシャッタースピードを決めて撮ることができます。
その技術を習得するためには、時間がかかりますが、そのかわりカメラを思い通りに操れます。
コンデジは、
ここでシャッターを切りたいのに!
と思っても、カメラ内のアルゴリズムに従うしかないのです。
動画は撮れないか、細かい設定はできない
コンデジはあくまで写真を撮るためのものなので、動画は撮れません。
撮れても、ただ撮るだけです。先述した露出3大要素はいじれません。4K撮影もできません。
なので、私が好むシネマティックな表現を作るのは困難ですね。ホームビデオとして撮るだけならば問題はないとは思います。
ZV-1はもちろんシャッタースピードがいじれる、フレームレートも決められる、4Kも撮れる自由度の幅が広いです。今はその設定の意味が変わらずとも、勉強していくにつれて、映画級の映像表現を作れるポテンシャルがあります。
連続撮影
コンデジは基本1枚撮影です。しかも、暗くなるとAF挙動がおかしくなり連続撮影もできません。ZV-1では連続撮影ができるうえ、どれくらいの速度で撮るのか決められます。連続撮影:Hiで24枚、メカシャッター方式の場合の最高連続撮影:Midでも10枚撮れます。おまけに、AF挙動もシャッタースピードもこちらで決められるので、シャッタータイミングをカメラのアルゴリズムに制限されることはありません。
ちなみに、連続撮影24枚は、SONYカメラのハイエンド機α9IIを超えます(画素数の観点は置いておいて)し、連続撮影10枚はミドルクラスのα7III以降のフルサイズカメラと同じです。
これ、かなりやばいことなんですよ。α9はスポーツ選手など素早いものを確実に捉えることに特化したカメラですからね。
タイムラプスは撮れない
タイムラプスを撮るためのインターバル撮影のような機能もありません。
ZV-1には、インターバル撮影ができます。これは、一度シャッターを押すと、あとは自動的に感覚をあけて、シャッターを切ってくれるもの。
用途としては、動画編集ソフト前提ではありますが、こんな感じのタイムラプスやハイパーラプスが撮れますね。
あまり活用頻度は少ないですが、動画制作の幅は持たせてくれますよね。
JPEGしか撮れない
コンデジはJPEGしか撮れません。ZV-1は、JPEGの他にRAWで撮ることができます。
RAWとは、カメラがとらえた光の情報のみのもの。これをパソコンでも見れるようにするためには、カメラ内で現像という作業をして必要な情報以外を省いたJPEGに変換する必要があります。
RAWは光のあらゆる情報が含まれていて、容量は重く、現像ソフトを使わなければ通常は見れないなどの制約があります。その代わり、現像ソフトでの色編集の幅が広くなります。
比較してみましょう。
いまここに何も編集していない撮って出しの写真があります。
これをRAWの状態でかなり無理をかけて色編集したときはこんな感じになりました。
では、JPEGの状態で全く同じ色編集をしてみましょう。
なんかギラついた色になっていませんか?次に両方を比較してみます。
どうですか?
RAWで編集した写真は見れる画になってますよね。
JPEGで色編集したときのように、色がギラついたり、白く濁るような眠たい色になるなど、明らかにおかしいと感じる色になることを“色が破綻する”と言います。
JPEGでは、色編集できる幅が狭く、色が破綻しやすいです。このため、JPEGしか撮れないカメラは表現の幅が狭くなります。
モニターの画質が荒い
コンデジは、モニターは荒いです。写真を撮ったときに、
いくら撮ってもブレるなぁ、諦めよう
と、思って持ち帰ってパソコンに取り込んでみたら、
意外に綺麗!?
って、なったりします。
そうです、意外に画質は悪い訳ではないんです。しかし、モニターの解像度が低いために撮った気は良い写真に思えません。
ZV-1のモニターの画質についても賛否両論ありますが、許容の範囲内ですね。
ZV-1はコンデジの中でもハイスペック!
いかがでしたでしょうか。
ZV-1かぁ…、コンデジだからなぁ…
と、思っていませんでしたか?
コンデジは写真を撮るためのものです。もともと、そういうコンセプトなのだから当たり前ではあります。
しかし、ZV-1はコンデジなのに、SONYのフルサイズカメラαシリーズと並び立つレベルのスペックがあります。なんなら、α7IIIよりもUIは使いやすいです。
画質という点においての違いは内蔵レンズと、センサーサイズの違いくらいなんじゃないですかね?
他のコンデジで気になるのが、メカシャッターでシャッターを切っているのでしょうか?それとも電子シャッターなのでしょうか?
ZV-1はメカシャッターなので、そこも比較の対象にしたいところでしたが、そこは分かりませんでした。
ここまで通常のコンデジと比較して、ZV-1が凄いんだということがおわかり頂けたでしょうか?
それをわかって欲しくてこの記事を書きました。
このブログではZV-1にまつわる記事をたくさん挙げています。購入にお迷いでしたら、ぜひ他の記事も読んでみてください。
それではまた!