【Capture One】ヨウジヤマモト風ルック RAW現像を解説【使い方】
ヨウジヤマモトは日本が誇る3大ドメスティックブランド(3大メゾン)の1つ。
黒を基調として無骨なデザインで知られています。
今回は、私が撮影した3枚の写真をRAW現像にて、ヨウジヤマモトらしいイメージに仕立てる試みです。
この記事を見れば、RAW現像で漢らしさを印象付けるテクニックについて学ぶことができるので、是非参考にしてみてください。
まずは、現像する写真のビフォーアフターをご覧ください。
なお、前提として現像ソフトは広告業界で使われるCapture Oneを使用しています。
しかし、操作するパラメータはどの現像ソフトにもついている定番の項目ですので、安心してください。
読んでるだけでは、イメージがつかないので、実践しながら読んでみてください。
ガッツリ重たいダークな現像
露出
まずは露出からいじっていきます。パラメーターはこのとおり。
ポイントは、コントラストをやや高めにすること。
写真の明るさは暗い方に持って行きます。大胆に落としてみてください。
でなければ、ヨウジヤマモトらしいダークな雰囲気が出ません。
なお、撮影の時点ですでに暗めに取っているので、ホワイト(最も明るい部分)はパラメーターを動かしても変化がないためいじっていません。
このコントラストと明るさで写真の雰囲気を作っていきます。
あとは、自分の感性でいじってみてください。
カラー
次にカラーはモノクロ適用にします。
ここがミソで、モノクロにしたあと各色をいじっていきます。
これは写真に入っている色の部分の明暗コントラストをいじることができるもの。
どういじれば良いかは、その写真に入っている色によって変わってきます。
モノクロの色をいじっただけで、暗い部分がグッと落ちたのがお分かりでしょうか?
暗部を落とすことで写真にダークな演出を与えてくれます。
理解するでなく、感覚でいじってみてください。
演出
最後に味付けをしていきましょう。
- クラリティー
- フィルム粒子
- ビネット
をいじっていきます。
クラリティーはいわゆるディティールです。本来は、肌の滑らかさを表現するのに使われますが、ヨウジヤマモト風にする場合は、逆に上げて無骨さを出していきます。
フィルム粒子は、ガンガン上げてください。編集ソフト側で可能ならば、粒子はなるべく粗いものを選択(Silver Richなど)。写真を綺麗に魅せようとするのではなく、ガシガシと荒くしていくことを意識してください。
ビネットは、写真の四隅を暗くしたり、明るくしたりする機能。もちろん暗くして、モノクロのカラー調整では落としきれなかったダークを演出してください。
重たいダークさの中にも軽さがある現像
今度はただダークさを出していくのではなく、ダークさの中に軽さを出し、逆説的な表現をします。
露出
ホワイト(写真の最も明るい部分)、ブラック(写真の最も暗い部分)をMAXまで下げて暗くします。
しかし、ハイライト(写真の明るい部分)は敢えて上げて、安心感というか、軽さを出します。
これで写真に重さと軽さを両立させていきます。
カラー
同じくモノクロにして、カラーのパラメーターをいじっていきます。
今回はこのようになりました。
かなり微妙ですが、壁画の色がより暗くなりましたね。
演出
ここでもいじる項目は同じです。
- クラリティー
- フィルム粒子
- ビネット
ただし、ビネットは逆に四隅を明るい方向へずらします。
こうすることでダークで重たい雰囲気の中に軽さを両立させていきます。
ホント微々たる差ですが、1枚目よりも明るい雰囲気になっています。
こういう小さな違いは、現像している人には大きな違いだったりします。
昔風の写真で荒さを演出する現像
3枚目はカラーのままヨウジヤマモトらしさを出していきます。
露出
コントラストを上げるのはもちろんですが、今回は矛盾した露出調整をします。
- ハイライト(明るい部分)とブラック(最も暗い部分)は上げて明るくする
- シャドウ(暗い部分)とホワイト(最も明るい部分)は下げて暗くします。
いったいどっちにしたいんじゃという調整。
しかし、これだけで昔の写真のような雰囲気が出ています。
ちなみに、なぜこれで昔の写真のように見えるのかはわかりません。私も古い写真を目指しつつ、試行錯誤した結果、パラメーターがこうなっただけです。
こういう時は、目の感覚でパラメータを動かすと正解を導きやすいです。
味付け
クラリティー(ディテール)、フィルム粒子は上げていいます。
ここでは、外なので敢えてビネットは動かしませんでした。
もちろん、上げないことが正解ではなく、自分の好みで動かして構いません。
ヨウジヤマモト風RAW現像の共通点
いかがだったでしょうか。
共通して言えるのが、コントラストは高めにしたうえ、露出のパラメータをめちゃくちゃにぶん回すこと。
そして、これでもかっ!てくらいフィルムグレインを入れることです。
ディティールもあげて、漢らしさを出して演出しましょう。
ビネットは、重めに仕上げたいか、軽めに仕上げたいかで調整してください。
実際にやってみて、さすが現像でも無骨、無頼さを感じさせる大胆なグレーディング(編集)でした。
普通の写真ではこんなに端っこまでパラメーターを動かすことはしません。
なんだかグレーディングでもヨウジらしさを感じ、気持ちよかったですw
なお、衣装の提供は大阪のユーズドマーケットNEXT51三国ヶ丘店、モデルは同ショップのcharlieさんにお願いしました。
NEXT51三国ヶ丘店は大阪府でもトップクラスのヨウジヤマモトアイテムを取り扱っています。
ヨウジヤマモトのアイテムをお探しの際は、立ち寄ってみてください。
衣装を購入したら、今回のRAW現像挑戦してみましょう!