【レビュー】オールドレンズのすすめ~Leica summarit 50mm F1.5~【作例も】
以前の記事の中で、しっかり写っている写真が必ずしも良い写真ではないと紹介しました。
ピントを外した写真や解像度が低い写真が忘れかけた遠い記憶のような雰囲気を演出してくれるからです。
そんな雰囲気をさらに演出してくれるのがオールドレンズです。
私はライカのオールドレンズ、ズマリットを持っています。
オールドレンズにも様々なものがありますが、一番のおすすめはこのズマリットになります。
それは私が求めるオールドレンズ独特の描写を全て満たしてくれているからです。
今日は、私のオールドレンズを通して、その魅力を語りたいと思います。
独特のレンズフレア
まず一つ目は、このレンズ独特のレンズフレアが出るから。
ものすごく綺麗な虹色レンズフレアがでます。いろんなオールドレンズがある中で、これが出せるのはズマリットだけです。
このフレアが出たら、一発で「ズマリットで撮ったな」とわかります。
最新レンズでは出ない、独特のボケ
オールドレンズの特徴である光のボケが渦を巻くような崩れた感じのボケ。いかにもオールドレンズで撮りましたと主張しているようで好きです。
低い解像度
オールドレンズは古いがゆえに、レンズ内に埃やカビが入りまくりです。
おまけにsummaritはレンズ自体が弱く傷がつきやすいです。私のsummaritにも傷がついています。
写し方によっては、虹色レンズフレアが途切れる場所があって、これ多分傷のせいなんですよね。
ですが、そういうムラのある描写が逆にノスタルジックな雰囲気を演出してくれて、むしろウェルカムなんです。
最新レンズってどうしてもバキバキに綺麗に撮れます。それが必要なときもあるのですが、それに慣れると低い描写で淡くて遠い記録を撮りたくなるものです。
今撮ったばかりなのになぜか懐かしい。オールドレンズで撮っているとそんな感覚があります。
今撮ったばかりなのに何故か懐かしくなる
summaritで虹色レンズフレアを出す方法
summaritで虹色レンズフレアを出すには、コツがいります。
最初買った時、この虹色レンズフレアが出せず、フレアを出すために四苦八苦しました。
しかし、いろいろ触っていくうちに、F1.5の解放にして、太陽の光を斜めから入れると出ることを発見しました。
summaritを使うときは、解放で撮影しましょう。もちろん、フレアを出したくない、解像度を上げたい時は絞っても構いません。
最新の良いレンズが必ずしも良いわけではない
summaritは80年くらい前のレンズです。いくらライカのレンズでもはっきりいって良いレンズとは言えません。現行の3万円台の単焦点レンズの方が遥かに高い描写をほこるでしょう。
ですが、オールドレンズにはその古さからどんなふうに撮れるのかわからない、シャッターを切ったのときの楽しみがあります。
これはどんな感じに写るのか予想しやすい現行レンズでは味わうことができないでしょう。写真には綺麗に撮る以外の楽しみというものがあるのです。こういう一見矛盾することに人間味を感じます。機械がまだ発展していない時代で、手作りのレンズだからですかね?
ちなみに、オールドレンズは値段がピンキリでその中でもsummaritは安いレンズとは言えません。もちろん安いオールドレンズもあるのでそれらを探してみるのもおすすめですが、現行レンズでも古いレンズのような描写を出してくれるNOKTON classic 35mm F1.4 SCというレンズもありますのでそちらもご興味あれば調べてみてください。傷、埃やチリのない新品のレンズでオールドライクを楽しむことができますよ。
以上、参考になりましたら嬉しいです。
カメラにはこういう型にハマらない楽しみかたもあります。オールドレンズは沼にハマりやすいので、くれぐれもお気をつけてw